桜の季節

将棋盤の前でおじいちゃんが優しく問いかける。

 

「どこでもいいから好きなところを指さしてごらん」

 

・・・三十数年前・・・

 

桜の季節になると思い出す。

小学校入学前ぐらいの頃の記憶

 

当時存命していた祖父母は母方の祖父のみで祖父母といえば私にはこのおじいちゃんの記憶しかない。

しかも長野に住んでいるおじいちゃんにはたまにしか会う事が出来なかった。

習字とそろばんが得意なうえ、将棋・囲碁・麻雀も強かったおじいちゃん。

その日私は将棋を選びおじいちゃんに勝負を挑んでみたのだった。

 

勝負を挑むといっても駒の動かし方をかろうじて知っている程度なので戦術など知る由もない。

まぁ ただ遊んでほしかったんだと思う。

 

そんなある日のこと

私は問いかけの意味もわからず適当に指を指してみた。

確か「9五(左端の真ん中)」のあたりだったと思う。

 

しばらく将棋を指していると、ようやく問いかけの意味がわかった。

 

「ほら これで詰みだ」

気が付くと最初に指を指したところで玉将が詰まされている・・・

 

にこにこしたおじいちゃんが再び問いかける

「さぁ・・・次はどこで詰んで欲しい?」

 

さすがにちょっとむっとした私はおじいちゃんの王将がある位置(5一)を指さした。

 

(さすがにこれは無理だろう)

・・・と 始めた将棋だったがものの見事にあっさりと王将の位置で詰まされてしまった。

 

手加減はするけど勝負事に対しては孫であっても絶対負けない。

 

事実いとこのお兄ちゃん達もおじいちゃんには勝った事が無いみたいだった。

 

 

なので

 

 

 

 

 

 

私が将棋を嫌いになるのにそれほど時間はかからなかった・・・

 

ただいつもおだやかでにこにこしていながら、将棋・囲碁・麻雀が強い。

そんなおじいちゃんが私は大好きだった。

 

あれから三十数年後・・・

私も一児の父となり息子は春から小学校に入学する。

 

そんな息子が最近「将棋」を始めたのだ。

お義父さんに教わったのがきっかけで、息子の友達も将棋をする子がいるようですっかり将棋にはまっている。

もちろんお義父さんは負けてくれているみたい。

っていうかしばらくやっていたらお義父さんも嫁さんも負けてあげているのではなくてもう息子に勝てないらしい。

おじいちゃんの血なのだろうか・・・?

 

私はあれから将棋からはずっと距離を置いていたのだが

 

さすがに6歳児にあっさり負けるわけにはいかない。

 

父親の威厳ってゆーか、そこはやっぱり大人があっさり負けちゃうってのは良くないと思う。

 

勝負事はね

厳しいんだ!・・・ってのを教えてあげるのが大人の務めだと思うんですよ。

 

「なーんだ 大人って大したことないじゃん!」

 

みたいに世の中なめた子供にする訳にはいかんとですよ。

父親としてね

 

んなもんで最近トラウマの将棋を克服しようと少し将棋の本を読み始めたって訳さね。

 

調べてみると将棋って意外に人気があるみたい。(←失礼ですみません m(__)m)

そして奥が深すぎる・・・

 

おじいちゃんがはまっていた理由も今なら少しは理解できるような気がする。

 

そんな将棋を始めた息子が近所で将棋教室があったから行ってきたみたい。

 

    (佐藤6段に教わる息子)

 

駒の並べ方から教えて頂いたみたいで息子もすごく楽しかったみたい。

 

そのうち勝てなくなる日がくるのだろうか・・・

 

 

もうじき桜の季節ですね

 

ちいさかった息子も春から小学生・・・

ついこの前までベビーカーを押していたと思っていたのに

もうじきランドセルなんですねぇ・・・

 

子供の成長は早いですね!

 

さぁーて息子に胸を張っていられる父親になれるように

これからも頑張ってこー!!

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